報告
渡航期間: 2005年12月11日〜2005年12月25日    派遣国: タンザニア
  出張目的
  タンザニア・フィールドステーション・ワークショップ“Concepts and Perception on African Way of Rural Development Based on Area Studies”への参加
  伊谷樹一 (大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・アフリカ地域研究専攻)

 

  活動記録
  12月11日(日)〜12月12日(月)
  • 日本発 (機中泊)ドバイ - ダルエスサラーム
      12月13日(火)
  • ワークショップ
      12月14日(水)
  • モロゴロ
      12月15日(木)〜12月22日(木)
  • 滞在
      12月23日(金)〜12月25日(日)
  • ダルエスサラーム発 - 日本着

     

      結果と進捗状況
       12月13日にタンザニアのダルエスサラームにおいてワークショップを開催した。これは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の21世紀COEプログラムがすすめてきたフィールド・ステーションの活動の一環として、タンザニアとケニアのフィールド・ステーションが協働で実施したものである。ワークショップの趣旨は、グローバル化するアフリカ社会に対する地域個別の対処事例を比較しながら、対応の地域変異と共通性を見いだして、持続可能な発展のあり方を検討することにあった。
     ワークショップには、ソコイネ農業大学の教員と院生、ASAFASの教員、研究員、院生、ムズンベ大学の教員と院生、国立環境管理局の研究員、JICAの専門家、民間企業の社員など、さまざまな分野の専門家が参加し、それぞれの事例報告について活発な議論が交わされ、現状認識を共有することができた。
     ワークショップの後、出張者はソコイネ農業大学に移動し、同大学の研究スタッフと今後の研究方針について打ち合わせた。
     [プログラム]
    J.Itani (ASAFAS, Japan)
      “African Way of Rural Development Based on Area Studies. African Way”
    D. G. Mhando (Sokoine University of Agriculture, Tanzania)
      "Dynamics of Coffee Production: Challenges of Livelihoods of the Matengo Farmers in Southern Tanzania"
    M. Araki (ASAFAS, Japan)
      "Reconsidering Participation: Local Notion of Participation and Diversification of Group Activities in Southern Tanzania"
    S. J. Nindi (Sokoine University of Agriculture, Tanzania)
      "The SUA Method and Local Government Nexus: A New Challenge to Sustainable Rural Development"
    V. Makota (National Environmental Management Council, Tanzania)
      "Resource Mapping and Management Using GIS & Remote Sensing Methods"
    F. Kato (ASAFAS, Japan)
     “Eco-system and Management of Rice Cultivation in Kilombero Valley in Tanzania”
    Sun Xiaogang (ASAFAS, Japan)
     “Pastoralists’ Challenge to Rural Development: A Case Study of the Rendille in Northern Kenya”

     

      今後の課題
       フィールド・ステーションの重要な機能の一つは、海外にいながらにしてデータ整理ができ、それをもとに自分のフィールドや調査内容を客観的に見つめ直す機会を提供することであろう。ワークショップやセミナーは、客観的視座を築くうえで絶好の機会であり、上記のような地域間比較を目的とした研究会を積極的に開催していくことが望ましい。また、その際、それぞれのフィールドを相互に訪問するエクスカーションもあわせて企画し、地域の独自性と地域間の共通性を体感することは、その後のフィールドワークにきわめて有益な効果をもたらすことであろう。     

     

     
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