バンギ・フィールド・ステーション(マレーシア) 研究会

連続ワークショップ
「それぞれのフィールドワーク: マレーシア研究の可能性を再考する」

  マレーシア研究は他の東南アジア地域に関する研究に比べて面白みが少ないのでは、ということを時折耳にします。しかし、マレーシア研究を志す日本人大学院生や、一旦社会に出たあとにマレーシアについて勉強したいと考える人の数が減少しているわけでは決してありません。現在も多くの日本人がクアラルンプールや他の地域で、自らの問いにさまざまな角度から独自の手法で答えようとしています。その専攻は人文系、社会系、生態系と多岐にわたり、しばしばかなり細分化されています。手法の面でも、史料から地域を読もうとする人、定着調査に基づいて地域の特性を知ろうとする人、調査地と図書館とを往還しつつ地域を描こうとする人とさまざまです。
  いまマレーシアにおいて学びの時空を共有している日本人研究者が、大学やディシプリンの枠を超えて各自の調査の実際を語り、異なる手法を互いに学び、情報・意見交換をしながら面白みのあるマレーシア研究の可能性を探ること、それが今回の連続ワークショップの目的です。
  第1回 座談会「それぞれのフィールドワーク: マレーシア調査研究の"今"を語る」
   
  日時: 2005年1月20日(木)16:00〜18:00
  場所: Sudut Wacana, Institute of the Malay World and Civilization(ATMA), Universiti Kebangsaan Malaysia(UKM)
   
  第2回 勉強会「私のフィールドワーク(1) ─史料の森に探る─」
   
  日時: 2005年2月14日(月)16:00〜18:00
  場所: Sudut Wacana, Institute of the Malay World and Civilization(ATMA), Universiti Kebangsaan Malaysia(UKM)
     
  ・篠崎香織(東京大学大学院総合文化研究科院生)
    「研究対象地域での個人的経験と資料との出会い: 20世紀初頭海峡植民地の華人社会の場合」
  ・杉本一郎(マラヤ大学アジア・ヨーロッパ研究所研究員)
    「植民地期統計資料にみる経済史研究」
     
  第3回 勉強会「私のフィールドワーク(2) ─海に森に村に学ぶ─」
 
  日時: 2005年3月14日(月)16:00〜18:00 ※3月7日から変更になりました。
  場所: Sudut Wacana, Institute of the Malay World and Civilization(ATMA), Universiti Kebangsaan Malaysia(UKM)
     
  ・河野元子(京都大学大学院アジア ・ アフリカ地域研究研究科院生) 
    「村のフィールドワーク・図書館のフィールドワーク: 開発政策下マレー漁村調査での発見と模索」
  ・内藤大輔(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科院生)
    「先住少数民トゥムアンの生業変容に関する調査研究」
  ・総合ディスカッショ ン

  多くの方の参加をお待ちしています。各研究会の終了後には、懇親会を予定していますので、こちらにも振るってご参加ください。第1回座談会に参加ご希望の方は、懇親会の出欠と合わせ1月19日までに下記河野または加藤宛にメールか電話にてご連絡ください。研究会の案内はメールを通じて行っています。マレーシアに滞在および来訪予定の知り合いの方、とくに院生・ジュニア研究者に、このメールを転送して、ご案内いただければ幸いです。
  なお、この研究会は、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科と京都大学東南アジア研究所が、2002年度から共同で遂行している21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」のバンギ・フィールド・ステーションの研究活動の一環です。バンギ・フィールド・ステーションは、2003年8月に上記21世紀COEプログラムによりマレーシア国民大学マレー文明・世界研究所の4階に設置されました。

問い合わせ先:
京都大学 21世紀COEプログラム バンギ・フィールド・ステーション
河野元子 (マレーシア 012-658-8997 ) kawanoasafas.kyoto-u.ac.jp
加藤優子(マレーシア 019-305-7078) katoyasafas.kyoto-u.ac.jp

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