□□□□□□□□□□□□□□□□□□□  April 2005  第21号 □□
  アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
  Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
  http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/index_j.html
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___________今号の目次__________
□巻頭言
□新シリーズ:フィールド・ステーションからのたより
□フィールド・ステーション部門より
□教員の出張報告
□執行会議だより
□研究会
□編集子より
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■フィールドワークの先
           ........................市川 光雄

アジア・アフリカ地域研究研究科の大学院生と修了生が中心に
なって最近、地域開発や環境保全等に関わるNPOを立ち上げ
たということです。

アジアやアフリカでのフィールドワークを通して地域に密着し
た調査をおこない、地域の専門家になっても、現在の日本では
彼らを受け入れてくれる職場は限られています。

大学に職を得る可能性は、大学院重点化によってかえって小さ
くなっており、政府が「国際貢献」を謳うわりには、地域の専
門家が国際的な場で活躍する機会がそれほど用意されているわ
けでもありません。

それならば、せっかく身につけた知識とフィールドワークの方
法を活かして自分たちで活動の場を作り出そうというわけです。

現地調査を通して地域に関する深い理解にたどり着いたら、そ
の成果を発表する。ここまではふつうの研究者の道ですが、彼
らはそこから先の活動の場まで自分たちの力で切り開こうとし
ています。それはフィールドワークの成果であるとともに、フ
ィールドワークを継続することに対する強い意志のあらわれの
ようにみえます。

彼らの活動に大きな声援をおくりたいと思います。

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メールマガジンのバックナンバーは下記からごらんいただけます。
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■新シリーズ:フィールド・ステーションからのたより

21世紀COEプログラムでは14の国と地域を対象にフィールド・
ステーションを設置しています。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/act.html
今月からは、各フィールド・ステーションに派遣されているCOE
研究員からの現地レポートを順次お届けします。今回は、ミャンマー
のヤンゴンに設置しているフィールド・ステーションに派遣中の若
手研究者からの便りです。


 ●ヤンゴンの蝶............................. 大西 信弘  

今、ヤンゴンは乾期のまっただなかですが、緑豊かな街で、乾
期でも街中から緑が絶えることがありません。街中の道路沿い
には花壇も整備され、乾期中は散水車で水をやっている光景を
よく目にします。

暑さ寒さの違いなどは慣れてしまうこともできますが、四季折
々の「風景」というのは、自分が思うよりも深く身に染みつい
ているのかもしれません。熱帯の激しい雨の音をきいて、日本
の雨音は和風だなぁと感じたこともありました。

ヤンゴンではちょっと注意しながら道路沿いを歩くと、たくさ
んの種類の蝶をみることができます。日本だと沖縄あたりで見
かけるような熱帯、亜熱帯産の蝶を見ると、あらためて熱帯に
いるんだなぁと思います。

ミャンマーの蝶については、ヤンゴン大学が非常に力を入れて
研究していて、米国のスミソニアン自然史博物館と共同で蝶の
図鑑が編纂されたところです。この他にも、ミャンマーでは海
外の研究機関とのあいだで盛んに共同研究が行われています。

ミャンマー・フィールド・ステーションも、共同研究を通して、
さまざまな地域研究に関わる人たちの活動が盛んになるよう支
援していきたいと思います。

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■フィールド・ステーション部門より
  ............各フィールド・ステーションからの活動報告です

【ミャンマー・フィールド・ステーション】
 ●活動報告(平成16年度No.3)
  「ミャンマーの農村・漁村社会と農民・漁民の暮らしの歴史的変遷
−伝統から近代へ−」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/ohnishi/ohnishi3.html

 ●活動報告(平成16年度No.4)
  国際ワークショップ: 
  「ミャンマーにおける農村社会の変容と在地の農業生態知識」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/ohnishi/ohnishi4.html


【ラオス・フィールド・ステーション】
 ●国際ワークショップ(2005年2月9日〜10日)
  「ラオスにおける在地の知識と農林水産業を基幹とする持続的開発における 
  その役割に関するワークショップ」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/masuhara_03/masuhara3.html

 ●スタディ・ツアー報告(2005年2月11日〜12日)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/fsws/2005_laos/kosaka_laosst/kosaka.html

 ●フォトギャラリー(ワークショップ/スタディ・ツアー)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/fsws/2005_laos/photog20050209.html

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■教員の出張報告
  ....................現在進行中の教育研究活動についてお伝えします

 ●ミャンマー:
  「フィールド・ステーションの成果を用いた学位論文の審査会に出席」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/16k_momose/momose.html

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■執行会議だより
   .........プログラム全体の動きと進捗状況についてお知らせします

 ●2005年3月の執行会議だより
  ワークショップ成果の出版計画、国際シンポのポスター・セッションと
  スタディ・ツアー、COE研究員とFS派遣学生の決定、リーダー退任
  挨拶、など。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/shikou/200503.html

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■研究会..........................4つの問題群に分類しています
 ○は開催予定 ●は開催済み

 ●【社会文化問題群】研究会
  "Human Vulnerability, Knowledge Industry and Alternative Systems
   of Knowledge: Reflections on Human Security in an Era of Violence,
   Epidemics, and Environmental Disasters"
  演 者:Komatra Chuengsatiansup (Visiting Professor)
  日 時:2005年4月5日(火)17時00分〜18時30分
  場 所:京都大学工学部4号館 4階 アジア・アフリカ地域研究研究科
      第1講義室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050405/e20050405.html

 ●【人間生態問題群】研究会
  "Special Seminar"
  日 時:2005年4月13日(水)15時00分〜17時00分
  場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、白眉館セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050413/e20050413.html

 ●【社会文化問題群】研究会
  "Understanding Field Research: A Reflection on the Study of Soundscape
   and the Anthropology of the Sense"
  演 者:Komatra Chuengsatiansup (Visiting Professor)
  日 時:2005年4月15日(金)16時30分〜17時30分
  場 所:京都大学東南アジア研究所 共同棟3階 307講義室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050415/e20050415.html

 ●【政治経済問題群】研究会
  "Intellectual Capital in Malaysian Semiconductor Industry"
  演 者:Dr. Goh, Pek Chen (Multimedia University Malaysia)
  日 時:2005年4月19日(火)10時30分〜12時00分
  場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050419/e20050419.html

 ●【地域研究問題群】研究会
  "Integration of diverse societies to achieve harmony in natural resource
   use: MAP, a symbol of collaboration in southwestern Amazonia"
  演 者:Dr. Elsa R.H. Mendoza (Institute of Environmental Research in
      Amazonia[IPAM], Brazil, and Federal University of Acre[UFAC],
      Brazil )
  日 時:2005年4月19日(火)15時00分〜
  場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階 E207セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050419_2/e20050419_2.html

 ●【社会文化問題群】研究会
  「アフリカ地域研究会」
  (1)「タンザニアの言語プロジェクト」の過去、現在、未来
  (2)リンガラ語の社会言語学的側面再考-近年の言語資料を基にして
  演 者:(1)ダニエル・ムクデ
                (ダルエスサラーム大学/東京外国語大学AA研)
      (2)モティンゲア・マングル
                (キンシャサ教育大学/東京外国語大学AA研)
  日 時:2005年4月21日(木)14時00分〜17時00分
  場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階 E207セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/africa/20050420_129.html

 ●【社会文化問題群】研究会
  「アチェ講演会:私の故郷アチェ、津波前と津波後」
  演 者:シャフウィナ(シアクアラ大学工学部講師、バンダアチェ)
  日 時:2005年4月22日(金)17時00分〜19時00分
  場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階 E207セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/asia/20050422/20050422.html

 ●【人間生態問題群】研究会
  "Forestland classification for swiddening and NTFPs: The case of the Pwo
   Karen in Thung Yai Naresuan Wildlife Sanctuary, Thailand"
  演 者:Dr. Claudio Delang (Visiting Project Researcher, Center for
      Southeast Asian Studies)
  日 時:2005年4月25日(月)10時30分〜12時00分
  場 所:京都大学東南アジア研究所 共同棟3階 307講義室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050425/e20050425.html

 ○【人間生態問題群】研究会
  "Changes in Rural Livelihood and Agriculture during the Last 20 years in
   Northeast Thailand"          
  日 時:2005年5月9日(月)15時00分〜18時00分
  場 所:京都大学東南アジア研究所 共同棟3階 307講義室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050509/e20050509.html

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◆編集子より◆巻頭言は今年度から本プログラムのリーダーに就任された
市川光雄さんにお願いしました。市川さんが紹介されているNPO法人は、
「アフリック・アフリカ」 http://afric-africa.vis.ne.jp/
といい、大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)アフリカ
地域研究専攻の卒業生や現役院生が中心になって活動をしています。
この他にもASAFAS関係者が関わっているNPO法人として、「平
和環境もやいネット」http://www14.plala.or.jp/moyaipe/や「アジアと
アフリカをつなぐ会」(HP準備中。連絡先info@tsuno.org)などがあり
ます。◆新年度の最初の月もあわただしく過ぎていきます。大型連休直前
の配信となりました。次回は5月25日頃配信の予定です。読者の皆様に
とって楽しく平穏な休日となりますようお祈りします。健やかにお過ごし
ください。(MS)◆
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◆このメールマガジンへの感想やご質問をお気軽にお寄せください。
 宛先:areainfom@areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp(★宛先が変わりました)
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◆このメールは「まぐまぐ」と「melma!」システムを利用して配信して
います。新規登録・解約は下記ページにてお願いします。
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◆アジア・アフリカ地域研究情報マガジンは、京都大学大学院アジア・
アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)と東南アジア研究所(CSEAS)が共同
して推進する21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究
拠点の形成」の活動内容を中心に、アジア・アフリカの地域研究情報
を電子メールで配信しています。

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発行: 21st Century COE Program
    -世界を先導する総合的地域研究拠点の形成-
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