■■■■■■■■■■■■■■■■■■■  June 2005  第23号 ■■
  アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
  Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
  http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/index_j.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数789】■■
___________今号の目次__________
□地域研究画像データベース
□ヤシの葉からラオスを読み解く
□フィールドワーク報告:エチオピア・ブルキナファソ・ザンビア
□統合情報化部門の活動:ネットワーク構築プロジェクト
□執行会議だより
□研究会の記録(一部案内)
□編集子より

メールマガジンのバックナンバーは下記からご覧いただけます。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/mailmag/index.html
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■乞うご期待「地域研究画像データベース」
           ........................荒木 茂


私たちの21世紀COEプログラムでは、これまで多くの教員、
院生がアジア・アフリカ各国に設置されたフィールド・ステー
ションを拠点としてフィールドワークや国際ワークショップな
どの教育研究活動を行なってきました。その成果は、時をうつ
さずして私たちのホームページ「もっと知りたい!フィールド
ワーク」(http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/index_jfs.html)
を通じてお知らせし、皆さんにフィールドワークの現場とその
面白さを知っていただけるようにしています。

しかし、ホームページの記事とは少し違った方法でアジア・アフ
リカ地域の現場を知ってもらおうという企画も進行しています。

その1つに、「地域研究画像データベース」があります。世界地
図の上に示された点をクリックすると、その場所でおこなわれた
フィールドワークの成果が、たちどころに写真、解説、位置情報
などとして表示されるシステムで、場所と画像情報がリンクして
いるところに特徴があります。このシステムが整えば、アジア・
アフリカにおける地域研究の成果をふまえた地域に関する画像・
情報に誰でも気軽にアクセスすることが可能となります。

私たちがフィールドワークで得た地域の情報を、研究の目的だけ
でなく、旅行の準備をしたり、地域の景観を眺めたり、人々の生
活を知ったりするなど様々な関心をもつ方々に活用していただき
たいと思います。

現在、アジア・アフリカ地域研究研究科の大学院生を中心にデー
タの集積作業が続けられています。8月中には一般公開の予定で
すので、どうぞご期待ください。


[詳細:地域研究画像データベース]
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/areainfo/net.html#dataafrica
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■フィールド・ステーションからのたより―ラオス―
  ......各フィールド・ステーションに派遣されているCOE研究員
              からの現地レポートを順次お届けします。

 ●ヤシの葉からラオスを読み解く.................... 増原善之 

先日、久しぶりにラオスの旧王都ルアンパバーンへ行ってきました。

1995年にユネスコの世界遺産に指定されてからというもの世界中
から観光客が訪れるようになり、旧王宮前のメインストリートにはお
洒落なカフェやレストラン、アンティークショップなどが軒をつらね、
ここがラオスであることをつい忘れてしまいそうになるほど大きく様
変わりしていました。

旧王宮のすぐ近くにルアンパバーンの名刹ワット・マイ寺院があります。
その境内の一角には“Manuscript Preservation Center (伝統文書保存
センター)”という看板を掲げた小さな2階建ての建物があり、8500
束を越えるバイラーン(ヤシの葉に鉄筆で文字を刻んだ伝統文書)が保
存されていました。

その内容は仏教の経典を始め、年代記、民話、慣習法、儀式、占星術、
伝統医療などさまざまな分野に及んでいて、前近代ラオス(ランサン王
国)を研究する際の第一級の資料であると同時にラオスの人々が世界に
誇る文化遺産でもあるのです。

もちろん、バイラーンはこれだけではなく、ラオス全土のお寺や旧家な
どでも保存されており、1980年代末からラオス情報文化省・国立図
書館によって調査され目録に掲載されたものだけでも37万束以上に上
ると言われています。

しかし、これらのバイラーンを翻字・翻訳し、仏教、歴史、文学などの
研究に本格的に活用していく試みはまだ始まったばかりです。

今回、COE研究員としてラオスで研究活動を行う機会を得たのを契機に、
私もヤシの葉からラオスの歴史を読み解いていこうと思っています。

もし、こうした研究に興味をお持ちの方がいらっしゃれば是非お知らせ下
さい。ヤシの葉を手がかりに宝探しの旅に出かけましょう。

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ラオスFS概要ページ:
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta.html#9

※21世紀COEプログラムでは14の国と地域を対象にフィールド・
ステーションを設置しています。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/act.html
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■フィールドワーク報告
  .........................派遣された院生による現地調査の報告です

 ●エチオピア:
  「住民組織の活動と公共空間:エチオピアのグラゲ道路建設協会と葬儀講」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/16_nishi/16_nishi.html

 ●ブルキナファソ:
  「サヘル地域における農牧民の生計維持機構
   ―ブルキナファソ北東部I村の事例から―」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/16_ishimoto/16_ishimoto.html

 ●ザンビア:
  「ザンビア西部、カラハリ・ウッドランドにおけるアンゴラ移住民の
   生業に関する研究」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/15_murao/15_murao.html
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■統合情報化部門の活動

 ●「ネットワーク構築プロジェクト」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/areainfo/net.html
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■執行会議だより
   .........プログラム全体の動きと進捗状況についてお知らせします

 ●2005年5月の執行会議だより
   第1四半期予算の交付、タイの国際シンポジウム準備状況、フィー
   ルドワークに関する動画の掲載、図書部会長の決定、など
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/shikou/200505.html
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■研究会の記録..........................4つの問題群に分類しています
 ○は開催予定 ●は開催済み

 ●【人間生態問題群】研究会
  「人類の進化:南アフリカ・ヨハネスバーグ近郊の『人類のゆりかご』
  世界遺産における人類化石の発見の重要性について」
  演 者:フィリップ・V・トバイアス博士(ウィットウォータースランド大学解
          剖科学学部・名誉教授 )           
  日 時:2005年6月10日(金)15時00分〜17時00分
  場 所:京都大学理学部2号館 第1講義室(1階120号室)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/africa/20050610_130.html

 ○【地域研究論問題群】研究会
  「第2回(平成17年度第1回)地域情報学研究会」          
  日 時:2005年6月28日(火)14時30分〜
  場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
      東棟2階第1セミナー室(207号室)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/asia/20050628/20050628.html

 ○【政治経済問題群】研究会
  「アフリカ経済開発の戦略と最近の変化」
  演 者:ジャン・クロード・マスワナ博士(京都大学経済学部・講師) 
  日 時:2005年6月30日(木)15時00分〜17時00分
  場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
      東棟2階第1セミナー室(207号室)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/africa/20050630_131.html

 ○【人間生態問題群】研究会
  "Changes in Human Adaptive Strategies in Rural Northeast Thailand"
  演 者:Dr. Somluckrat Grandstaff (CSEAS Visiting Research Fellow)
      Dr. Terry B. Grandstaff (CSEAS Visiting Researcher)
  日 時:2005年7月12日(火)15時00分〜17時00分
  場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
      東棟2階第1セミナー室(207号室)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050712/e20050712.html

 ○【人間生態問題群】研究会
  "Tank Irrigation in South India- What is Next?"
  演 者:K.Palanisami, Director (Water Technology Centre, Tamilnadu
      Agricultural University, Coimbatore & Invited Research Fellow
      Research Institute for Humanity and Nature, Kyoto)
  日 時:2005年7月14日(木)10時00分〜12時00分
  場 所:京都大学東南アジア研究所 共同棟3階 307講義室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20050714/e20050714.html

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◆編集子より◆読者数が800を越えて目標の千人に一歩ちかづい
たと喜んだのもつかの間のことでした。読者登録していただいてい
る789人の方々に改めて御礼申し上げます。最後まで目をとおし
ていただきありがとうございました。◆次号は7月20日頃に発行
の予定です。(MS)◆
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◆このメールマガジンへの感想やご質問をお気軽にお寄せください。
 宛先:areainfom@areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp
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います。新規登録・解約は下記ページにてお願いします。
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◆アジア・アフリカ地域研究情報マガジンは、京都大学大学院アジア・
アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)と東南アジア研究所(CSEAS)が共同
して推進する21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究
拠点の形成」の活動内容を中心に、アジア・アフリカの地域研究情報
を電子メールで配信しています。

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発行: 21st Century COE Program
    -世界を先導する総合的地域研究拠点の形成-
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