■■■■■■■■■■■■■■■■ February 2006 第31号 ■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/index_j.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数801】■■
___________今月号の目次______________
□「環境アセスメントと地域研究」......................巻頭言
□「はじめてつくる自分の家」..................メルマガ写真館
□フィールド・ステーション(FS)部門の活動
□□国内ワークショップ..................ザンビアFS主催WS
□□現地からの報告:臨地研究・教育
□□□大学院生のフィールドワーク報告...バングラデシュ、カメルーン
□□□フィールドからのたより......................フィリピン
□21世紀COEプログラム出版物
□執行会議だより(1月号)
□研究会の記録(一部案内)
□編集子より
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■「環境アセスメントと地域研究」
........................ 鈴木玲治
大学に勤める以前は、環境アセスメントに携わっていました。
アセスの目的は開発行為が生態系や人間の生活に与える影響
を予測・評価することにありますが、多くの場合、その目的
に必要な調査が抜け落ちていた反面、不必要と思われる調査
も漫然と実施されていました。近年のアセスでは多少の改善
がみられますが、このような不必要かつ不十分な調査は、地
域ごとの環境特性を無視した調査の画一化・マニュアル化が
招いた弊害といえます。
一方、地域の固有性に重きをおく地域研究はこのような画一
化とは無縁のものですが、既成の学問分野のようにマニュア
ル化された研究手法がないために、フィールド調査が不必要
かつ不十分なものに陥る危険性も否定できません。試行錯誤
の末に行った調査が結局論文には使えない、あるデータが欠
如しているがために説得力ある論が展開できないといったこ
とは、多くの人が一度は経験しているのではないでしょうか?
アセスも地域研究も適切なフィールド調査を実施する上でそ
れぞれに難しさがあり、その解決策も一つではありません。
私を含めて多くの院生が21世紀COEプログラムのもとで
博士号を取得してきましたが、皆、様々な試行錯誤を経て自
分なりにフィールド調査の難しさを乗り越え、博士論文をと
りまとめてきたように思います。この過程で得た知識・経験
は必ず将来の糧となりますし、このような知識・経験をさら
に若い世代の研究者に伝えていくことは地域研究の活性化に
欠かせないでしょう。
21世紀COEプログラムは来年度で最終年を迎えますが、
プログラム終了後も長期的な視点に立った研究・教育活動を
継続し、次代を担う研究者が育ちやすい環境を整えていくこ
とが大切だと思います。
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本プログラムのホームページは下記からご覧いただけます。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/index_j.html
メールマガジンのバックナンバー
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/mailmag/index.html
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■メルマガ写真館--今月号より開始!
フィールドでの写真からはじまるコラム
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「はじめてつくる自分の家」
....................金子 守恵
エチオピア西南部の高地に住むアリの人びとのあいだでは、
男の子が14〜5歳をすぎると、父の家を出て自分の家を
建て、そこで寝起きをするようになります・・・
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/mailmag/phots/2006_02.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)
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■フィールド・ステーション(FS)部門の活動
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■■国内ワークショップ
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●ザンビアFS主催ワークショップ
(共催:南部アフリカ研究会、アフリカ学会関東支部)
「『土地』から展望する南部アフリカ
―自然を生き抜く、変化と向き合う―」
日 時:2006年2月18日(土) 10時30分〜
場 所:東京外国語大学本郷サテライト
我々、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科のザンビア・
フィールドステーション/南部アフリカ地域研究会は、「21世紀COE
プログラム:世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」の機会に、
これまで個々人が進めてきた研究成果を、南部アフリカの枠組みの
中でお互いに見つめ直してみようと考えました。(ZFSのHPより・・・)
プログラムの詳細は下記をご覧ください。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/zfs/ws2006/index.html
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■■現地からの報告:臨地研究・臨地教育
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■■■大学院生のフィールドワーク報告
●バングラデシュ:「バングラデシュ・モドゥプール森林地帯
における『森林減少』論と土地紛争 」
本調査は2004年12月から2005年7月の7ヶ月間、バングラデシュ・
モドゥプール森林地帯において、モドゥプール森林地帯の少数民族で
あるガロの移住プロセスと生業変化について・・・(続きは下記HP)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/16_tojo/16_tojo.html
●カメルーン:「アフリカ熱帯雨林の生態史―コンゴ盆地北西部に
おけるバカ・ピグミーのヤム(Dioscorea spp.)利用に注目して」
熱帯雨林は、人間にとってどのような環境なのだろうか。ひとくちに
熱帯雨林といっても植生は変異に富んでおり、人間と動植物との関係
もまた多様かつ多重である・・・・・・・・・・(続きは下記HP)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/fsta/16_yasuoka/16_yasuoka.html
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■■フィールドからのたより .....院生による現地レポート、エッセイ
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●フィリピン:「おかずはな〜に?」
―フィリピン・サマール島の海辺から―
バト村の早朝は賑やかだ。
2月初旬のある朝、この日もアロ(aro、請願、おねだり)すると
言っていたティミーら村の若者たちと一緒に、私はまだ薄暗い午前
6時前から、村の波止場で海から戻る漁師たちを待っていた・・・
(続きは下記HPで)
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/f_essays/v10_hosoda/hosoda.html
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■21世紀COEプログラムの成果として刊行された出版物
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●“Proceedings of The 7th Kyoto University International
Symposium, 2005”
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/publish/2005thai_proceed.html
>>これまでに刊行された出版物の一覧を下記からご覧いただけます。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/publish/publish.html
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■執行会議だより
......プログラム全体の動きと進捗状況についてお知らせします
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●2006年1月の執行会議だより
「予算の執行状況、21世紀COEプログラムのアンケート調査、
中島岳志氏の受賞、国際シンポジウムの準備状況、HPの更新
状況と新企画、17年度予算の再配分、18年度予算の編成方針」
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/shikou/200601.html
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■研究会の記録..............4つの問題群に分類しています
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○は開催予定 ●は開催済み
●【地域研究論問題群】研究会
エチオピアFSワークショップ「文化と開発のポジティブな関係を求めて」
日 時:2006年2月4日(土)〜5日(日)
場 所:アジスアベバ大学および南部州アルバミンチ
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/efs/j/workshop.html
●【政治経済問題群】研究会
“Agro-based Industry in Myanmar: with special reference
to sugar industry”
演 者:U San Thein (Deputy General Manager, Myanmar Sugarcane
Enterprise, Ministry of Agriculture and Irrigation of Myanmar)
日 時:2006年2月6日(月)15:30〜17:30
場 所:東南アジア研究所・共同棟4階セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20060206/e20060206.html
●【社会文化問題群】研究会
「ココヤシ栽培の小農社会における土地をめぐる社会関係
―フィリピン・ルソン島ラグナ州『高地』の事例―」
演 者:藤井美穂(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
日 時:2006年2月10日(金)16:00〜18:00
場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階 E207セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/asia/20060210/20060210.html
●【地域研究論問題群】研究会
「比較の中の東南アジア研究」第7回
日 時:2006年2月11日(土)15:00〜18:00
場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階 E207セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/asia/20060211/20060211.html
●【社会文化問題群】研究会
“Cross-Border Marriages and Transnational Gender Mobility:
Experiences of Village Women from Northeastern Thailand”
演 者:Dr. Ratana T. Boonmathya (CSEAS visiting research fellow
from Institute of Language and Culture for Rural Development,
Mahidol University at Salaya, Thailand)
日 時:2006年2月15日(水)16:00〜18:30
場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階 E207セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/english/activities/kenkyukai/asia/e20060215/e20060215.html
○【地域研究論問題群】研究会
「東南アジア研究所 バンコク連絡事務所における研究会」
日 時:2006年2月25日(土)15:00〜
場 所:東南アジア研究所 バンコク連絡事務所
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/asia/20060225/20060225.html
○【地域研究論問題群】研究会
「比較の中の東南アジア研究」第8回
日 時:2006年3月22日(水)11:30〜14:00
場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階 E207セミナー室
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/activities/kenkyukai/asia/20060322/20060322.html
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◆編集子より◆乾季のただ中。暑いエチオピアに来ています。
2回目の国際ワークショップとその後のスタディ・ツアーに
参加しました。エチオピアでは現在4人のASAFAS院生
とCOE研究員ひとりが活動しています。◆21COEエチ
オピア・フィールド・ステーションには発電機と衛星通信モ
デムが設置されていて、このメルマガの編集作業も京都と連
絡をとりながらすすめることができました。(MS)
【訂正とお詫び】
第30号に掲載した「フィールド・ステーション(FS)便り」
の記事に改行の誤りがありました。執筆者と読者の方々には
ご迷惑をおかけしました。謹んでお詫び申し上げます。
訂正後の記事を下記HPにて公開しております。
http://areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp/japan/mailmag/list/30.html
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◆地域研究情報メルマガ「エチオピアFSだより」発行中!
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掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
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◆アジア・アフリカ地域研究情報マガジンは、京都大学大学院アジア・
アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)と東南アジア研究所(CSEAS)が共同
して推進する21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究
拠点の形成」の活動内容を中心に、アジア・アフリカの地域研究情報
を電子メールで配信しています。
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編集:統合情報部門ネットワーク部会
発行: 21st Century COE Program
-世界を先導する総合的地域研究拠点の形成-
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