本シンポジウムは、21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」の最終年度にあたって、その成果を公表するために企画されました。2002年度に開始したこのプログラムは(1)フィールド・ステーションを活用した臨地教育・研究の推進、(2)統一テーマ「地球・地域・人間の共生」にそった4つの問題群に関する研究・教育、(3)多元的情報の整備と発信を担う「地域研究統合情報センター」の設置準備の3点に重点をおいた活動を展開してきました。本シンポジウムでは、こうした活動の成果を発表し、本プログラムが目指してきた「総合的地域研究」の到達点を示すとともに、今後の課題について議論がなされました。
本シンポジウムでは、4つのメイン・パネルと8つのサテライト・ワークショップに加えて、数多くのポスター発表が行われました。メイン・パネルとサテライト・ワークショップのテーマは下記の通りです:
メイン・パネル:
「景観の自然史・環境の社会的構築」、「地域情報学の展開」、「人の移動と社会空間の生成:変動する地域への視座」、「アジアとアフリカにおける開発と民主化の展望:ローカルな視点から」
サテライト・ワークショップ:
「価値を生み出す創造力のゆくえ:価値の構築過程における行為と反照性の人類学」、「南部アフリカにおけるグローバル化とローカリティ:地域社会の視点から」、「地方分権下の自然資源管理と海域生活世界:インドネシア・スプルモンデ諸島から」、「地方分権下の自然資源管理と海域生活世界:インドネシア・スプルモンデ諸島から」、「地域研究における映像的な知の探求」、「移動民がみた『故郷』:移住とコミュニケーションの動態から」、「ユーラシア・アフリカ遊牧社会のゆくえ:『移動性』と『柔軟性』の可能性をさぐる」、「『地域』をつくるバナナとエンセーテ:アジア・アフリカにおけるバショウ科作物を基盤とする持続的生業システムの比較研究」。
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