2003年
10月号

  10月20日からエチオピア・ワークショップが始まるため、今月の定例執行会議は変則的な日程となり、10月8日(水)に開催されました。

  今回の会議では、平成15年度も半年が過ぎたところから、各フィールド・ステーション(FS)の活動状況に関する報告がなされました。MOU締結の状況、派遣院生の動き、現地ワークショップ開催計画、来年度の予定など、それぞれ活発に活動を進めており、今後の展開が楽しみです。なお、報告の内容は、近々ホームページの「フィールド・ステーションの概要と活動報告」中の各FSの「最近の動き」に掲載される予定です。

  FSごとの報告のあと、今回のような報告を定期化するかどうか、また、今後のFSの選択的強化を図るため、合同報告会をおこなうか等について議論しました。その結果、次回は来年1月にFS報告を行うこと、さらに現在14あるFSの数をいずれは絞り込み、重点化したFSを21世紀COEプログラム終了後も継続運営するために、FS選別の方策を検討することが了承されました。

  目前に迫ったエチオピア・ワークショップについては、「直前の準備中である。派遣予定院生7人のうち4人がすでに現地入りし、交代で準備にあたっている。ワークショップの詳細についてはメールで報告している。プログラムはもうすぐ完成する。発表予定者のうち、2名がビザや仕事の都合で発表を取り消すことになった。ワークショップのパンフレットはホームページよりダウンロード可能である。ホテルの一室をフィールド・ステーション用のスペースとして借り上げた」等々が報告されました。エチオピアFS責任者、関係院生たちの奮闘振りが伝わってくる、臨場感溢れる報告でした。

  ホームページの充実化は、このプログラムの特徴と考えているものですが、従来、プログラムによる派遣教員の報告書は事務局でファイルされるだけでした。しかし、今後は、ホームページでも紹介することになり、そのための様式を検討しました。写真を添えて読みやすいものにする計画です。臨地教育と臨地研究の融合という側面からみると、同一フィールドで時間をともにした学生と指導教員がそれぞれどのような報告書を書くのか、今後のホームページ上の楽しみです。

  同じホームページ関係では、メールマガジン“Integrated Area Studies INFOrmation Magazine”「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」、略称IAS-INFOMについての報告がありました。10月17日、「まぐまぐ」をとおして創刊号が配信されます。さらに今後は月1回発行予定だということです。このメルマガの配信は当初予定より一年早いもので、関係者の頑張りに大いに感謝です。

  プログラムによる後期FS派遣学生の選考結果も報告され、審議されました。FSのアジア部会に4人、アフリカ部会に5人の学生の申請があり、前者は3人、後者については全員の派遣推薦があり、了承されました。

  最後に、今後のシンポジウム等について議論したことをお伝えします。

  まず、来年度は国内で「大学院生ワークショップ」を企画しています。文理融合的な総合タイトルでおこなうことを目指します。また、このワークショップは、FSにおける臨地教育の中間成果を発表する場ともなる予定で、今後、ワークショップで発表する臨地教育のドキュメンテーションを促進するために、競争原理に基づくなんらかの予算的措置を検討することになりました。

  再来年度(4年目)には、大型海外シンポジウムを予定しています。シンポウジウムの企画は、インドネシアのボゴールFSを中心におこ ない、開催地はボゴールです。このために、来年5月には、京大教育研究振興財団の助成金を申請する必要があり、これから本格的に計画を練るところです。

  なお、最終年度には、国内で総まとめの国際シンポをおこなうことになるでしょう。

  というわけで、このプログラムも2年度目の後半に入り、全体計画を見据えた上での調整・運営が必要とされるようになってきています。今年は皆さん忙しいでしょうから、京都の紅葉を堪能することは、なかなか難しいかもしれませんね。(文責=子島)

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