2005年
5月号

  5月19日に行われた本年度第2回目の執行会議ではまず、2005年度第1四半期の直接経費、及び間接経費が5月9日に交付されたという報告がありました。間接経費は直接経費の10%ですが、両方をあわせても、昨年度の直接経費の交付額とほぼ同額で、今年度はさらに苦しい予算運営を強いられることになります。間接経費については、これを他の間接経費とは区別して、21世紀プログラムのために使用できるように、現在、大学側と交渉中ですが、その結論はまだ出ていないようです。

  11月に予定されているバンコクでの国際シンポジウムについては、海外出張中の平松実行委員長にかわって作業部会の鈴木氏から報告がありました。シンポジウムの全体テーマは、「地球・地域・人間の共生−フィールド・サイエンスの地平から−(Coexistence of Nature and Human Beings in a Glocalizing World -From the Perspective of Field Science-)」というもので、その内容は、「地震・津波」、「医療・衛生・福祉と地域」、「失われた共生関係の再構築」及び「フィールド・サイエンスによる新しいパラダイムの構築」という4つのテーマ別セッションと、日本・タイ両国で学んだタイ人及び日本人による座談会、石井米雄先生とタイのNidhi先生による講演、そして大学院生によるポスター発表を含む21世紀COEプログラム関連のセッション、という構成をとることになりました。ポスター・セッションでの発表者は、タイ人発表者を含めて、全員が数分で口頭発表を行うことも確認されました。ポスター・セッションを除いて、大半のスピーカーがすでに決定し、5月31日にはこのシンポジウムを担当する大学本部(国際交流課)との最初の会合が開かれることになっています。

  広報委員会からは、フィールドワークや現地の様子を伝える動画をHP上で公開するという企画が示されました。われわれのプログラムは、フィールドワークの進め方についての情報を大学院教育のための資源として整備することを目的のひとつにしており、その意味でも、フィールドワークに関する動画の編集と掲載は意義のあることと言えます。フィールドで活躍する大学院生の姿を活き活きと伝える動画は、貴重な教育資源であるとともに、本研究科を目指す学生に対しても大きな宣伝効果をもつことでしょう。

  議題では、バンコクでの国際シンポジウムでのポスター・セッションの発表者募集と発表資格について議論が交わされました。発表者としては、アジア・アフリカ地域研究科の大学院生・研修員を中心にしながらも、研究指導や共同研究を通して関連の深い他部局の大学院生にも適宜、声をかけることが了承されました。

  また、林教授が退任したあと空席になっていた図書部会長には、図書部会の意向を承けて、アフリカ専攻の山越助教授が就任することが決まりました。

  さらに、最終年度のシンポジウムに関する第1回目のワーキング・グループの会議が6月2日に開催されることになりました。

  5年計画のこのプログラムも残すところあと2年足らずになりました。これから2年間の間に、ぞくぞくと成果がでてくることを期待しています。   (文責=市川)

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