Zambia Field Station
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fujioka

■研究テーマ ナミビア北部に暮らす農牧民オヴァンボの自然資源利用の変容と地域動態
■調査地(国、地域) ナミビア北部、オシャナ州
■関心のある分野 植生変化、昆虫食、自然資源利用、フロンティア論
■研究内容
(これまでと現在)
 私の研究関心は、乾燥地域における人々の自然資源利用と、地域の自然環境の相互的な移り変わりである。そのような関心のもと、ナミビア北部の乾燥地域であるオシャナ州を調査地とし、そこに暮らす農牧民オヴァンボを対象として2002年9月から調査を実施してきた。
2004年1月に提出した博士予備論文では、地域住民の樹木利用と植生変化との相互的な変遷を、住居の建材利用の変化に注目して、生態史として描いた。その結果、建材利用に伴う植生の荒廃が進行する一方でヤシの木が増加し、人々の建材および樹木の利用もヤシを中心としたものに移り変わっていく傾向が見出せた。
 2004年以降、自然資源利用のなかでも、利用量の少ない「マイナー」な資源利用が、近年どのような変化を遂げているのか明らかにすべく、「昆虫食」に注目して調査を行なった。そして、昆虫食のような資源利用においても、地域の主要な生業や社会的な変容のもとで、「動態的に」成立している側面を見出した。今後、博士論文では、この地域を「複合的フロンティア社会」と捉え、そのような社会特性がオヴァンボの自然資源利用の変容、および地域の自然環境の変化に対して、どのように作用するのか考察していくつもりである。
■略歴
2002年 3月 東京都立大学理学部地理学科 卒業
2002年 4月 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 入学
2004年 1月 博士予備論文提出
現在に至る
■業績 【論文】
  1. 藤岡悠一郎(2005)「ナミビア北部における植生変化と農牧民オヴァンボの建材利用の変遷」『アフリカ研究』66: pp47-62

  2. Fujioka, Y. 2005. Vegetation changes and use of palms as a building material by Ovambo agro-pastoralists in North-Central Namibia. In (K, Mizuno ed.) Studies on the Environmental Change and Human Activities in Semi-Arid Area of Africa, African Study Monographs, Supplementary Issue, No. 30, pp89-105.

  3. 藤岡悠一郎(2005)「ナミビア北部における『ヤシ植生』の形成とオヴァンボの樹木利用の変容」水野一晴編『アフリカ自然学』、pp216-225、古今書院

  4. 藤岡悠一郎(2004)「北部ナミビアにおける農牧民オヴァンボの樹木利用とその変化」
    京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 博士予備論文

【エッセイ、報告書など】
  1. 藤岡悠一郎(掲載予定)「オヴァンボの昆虫食と『幻のイモムシ』」
    『アジア・アフリカ地域研究』(フィールドレポート)

  2. 藤岡悠一郎(2005)「朝市活動の展開と里山利用」水野一晴編『滋賀県朽木谷における里山利用の動態に関する総合的研究−生活システムの変容と地域社会の再編との関係に着目して−』(平成16年度ニッセイ財団環境問題研究報告書)、pp10-12

  3. 藤岡悠一郎(2005)「エグンボ、迷路状コンパウンド」
    布野修司編『世界住居誌』、pp280-281、昭和堂.

【学会などにおける口頭発表】
  1. 藤岡悠一郎「都市近郊に住む農牧民オヴァンボの昆虫食における近年の変化」
    日本アフリカ学会第42回学術大会(2005年5月於東京)

  2. 藤岡悠一郎「ナミビア北部における農牧民オヴァンボの樹木利用と植生の相互変化」
    日本地理学会2004年度春季学術大会(2004年3月於東京)

  3. 藤岡悠一郎「ナミビア北部オバンボランドにおける植生分布とその環境および人の利用」日本アフリカ学会第40回学術大会(2004年5月於島根)

  4. 藤岡悠一郎・岡秀一「八幡平・諸桧岳西斜面に位置する湿原の植生分布の特徴とその規定要因」2002年度東北地理学会春季学術大会(2002年5月於宮城)

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