報告
渡航期間: 2004年3月15日〜2004年3月17日    派遣国: ミャンマー、タイ
  出張目的
  国際ワークショップ "Change of Rural Society and Local Agro-ecological Knowledge in Myanmar" に参加する
  百瀬邦泰 (愛媛大学農学部)

 

  活動記録
  3月15日(月)
  • 松山 − ヤンゴン(ミャンマー)
      3月16日(火)
  • ヤンゴンSEAMEO-CHATで開催された国際ワークショップ
    " Change of Rural Society and Local Agro-ecological Knowledge in Myanmar" に出席する。
      3月17日(水)
  • 引き続きワークショップに出席した後、バンコク(タイ)に移動する。翌日から「拠点大学方式による学術交流事業」でインドネシアに出張するため、日本へは帰国せず、乗り継ぎ目的でバンコクに滞在する。

     

      結果と進捗状況
        以下の演題と要旨で講演を行った。
    "Fallow vegetation of short cycle shifting cultivation and its economic significance as the safety net"
    大陸部東南アジアの山地においては、雑草防除が焼畑休閑期間を決定する要因として重要である。通常、強害な多年生草本が増加すると、土地を10年以上休閑させて森林を回復させ、強害草本が駆逐されるのを待つ。しかし、休閑地に回復する植生の種類によっては、休閑期間が大幅に短縮することがある。ミャンマー、ラカイン州南部では、竹(Melocanna bambusoides)が休閑地に繁茂するため、多年生草本は素早く排除され、休閑に必要な期間は3年にすぎない。これに対し集落から近いところでは、筍が主に家畜によって食われるため竹林が回復せず、10年の休閑を必要とする。しかし、集落からやや離れたところで営まれる焼畑は、治安状況に左右されて盛んになったり衰退したりしてきた。治安の問題が少ない場合には、短期休閑焼畑は自給食糧を確保した上で手早く現金収入を得る手段として、財産を持たない人達の生活を支えている。

     

      今後の課題
        ワークショップの成果を早期に出版物とする。

     

     
    ミャンマー・シャン州・インレー湖の浮島農場 (2004年1月24日撮影)   ミャンマー・シャン州・カローでプラン族が栽培する テナペ(カキバチシャノキCordia dichotoma)。 背後の斜面は陸稲の常畑。 (2004年1月23日撮影)
     
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