報告
渡航期間: 2005年2月20日〜2005年3月14日    派遣国: ボツワナ
  出張目的
  ボツワナ共和国の調査許可更新に関わる諸手続、サンの住民組織運動に関する資料収集、サンと宣教団との歴史的関係に関する資料収集、およびサンの開発プロジェクトに関する調査
  高田明 (大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・アフリカ地域研究専攻)

 

  活動記録
  2月20日(日)〜21日(月)
  • 関空発 − 香港経由 − ヨハネスバーグ着
      2月22日(火)
  • ヨハネスバーグ発 − ハボローネ着
      2月23日(水)
  • ハボローネにて、調査許可更新に関わる諸手続
      2月24日(木)〜25日(金)
  • ハボローネ発 − カン経由 − ウインドフック着
      2月26日(土)〜27日(日)
  • ウインドフックにて、サンの住民組織運動に関する資料収集
      2月28日(月)
  • ウインドフック発 − オニーパ着
      3月1日(火)〜2日(水)
  • オニーパにて、サンと宣教団との歴史的関係に関する資料収集
      3月3日(木)
  • オニーパ発 − エコカ着
      3月4日(金)〜5日(土)
  • エコカにて、サンの開発プロジェクトに関する調査
      3月6日(日)〜7日(月)
  • エコカ発 − オニーパ経由−ウインドフック着
      3月8日(火)
  • ウインドフックにて、サンの住民組織運動に関する資料収集
      3月9日(水)〜10日(木)
  • ウインドフック発 − カン経由 − ハボローネ着
      3月11日(金)
  • ハボローネ発 − ヨハネスバーグ着
      3月12日(土)
  • ヨハネスバーグにて、コイサン諸語の言語分布に関する資料収集
      3月13日(日)〜14日(月)
  • ヨハネスバーグ発 − 香港経由 − 関空着

     

      結果と進捗状況
        ボツワナ共和国およびナミビア共和国において、研究の拠点形成および研究体制の確立のため、下記の活動を行った。ボツワナ共和国では、ボツワナ大学のケイツェオペ・ンソマン講師をはじめとするサン/バサルワ調査・能力開発プログラムの関係者を訪問し、プログラムの活動内容について説明を受けるとともに今後の研究を通じた相互交流についての打ち合わせ、調査許可更新に関わる諸手続きを行った。
      ナミビア共和国では、ナミビア大学のウィルフレッド・ハッケ教授、ハイデルベルク大学のトーマス・ウィドロック講師をはじめとする研究者とナミビア北部における人類学的研究に関する情報交換および今後の研究協力に関する打ち合わせを行った。また、当地で植生変化と地域住民による建材利用の変遷に関する研究を進めている藤岡悠一郎(本研究科アフリカ地域研究専攻、平成14年度入学)の調査地を訪問し、今後の調査方針に関する討論を行った。また、ナミビア大学においてサンの住民組織運動に関する資料収集、ナミビア北部(オニーパ)にあるナミビア福音ルーテル教会の資料館においてサンと宣教団との歴史的関係に関する資料収集、ナミビア北部のエコカ村においてサンの開発プロジェクトに関する調査を行った。

     

      今後の課題
     
    1. 多様な文化や歴史が交錯するナミビア北部では、学際的な協働を行っていくことが特に有効である。本研究科の大学院生を含め、様々な専門・学派の研究者と連携して、ナミビア北部の総合的な臨地調査を行う必要がある。
    2. ボツワナ共和国では、今回は調査許可関係の諸手続きを重点的に行ったため、ボツワナ大学での研究者との意見交換には十分な時間を割けなかった。同大学とはすでに学術交流を図っているが、21世紀COEプログラムの趣旨に即した、さらなる協力関係を構築するための枠組み作りは次回以降の課題である。

     

    エコカ村のプロジェクト・サイトである畑にて,収穫前のトウジンビエをみつめるサンの男性
     
    21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」 HOME