21世紀COEプログラム研究会
アフリカ地域研究会

日時: 2004年10月21日(木) 15:00〜17:00

場所:京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科(京都市左京区吉田下阿達町46)
東棟2階第一セミナー室(207号室)
(御注意!場所が通常の研究会とは異なります)
演題:「 アフリカの伝統食に見る食の原点 」

講 師: 北畠直文(京都大学大学院農学研究科・教授)

要 旨: 
   アフリカの“食”は近年グローバル化の影響を受け、都市部を中心に変化してきて いるが、農村部を中心に依然伝統的な食体系は維持されている。アフリカの“昔な がらの食”を見ることによって、風土、文化の影響、現代の食のあり方を考察する。 具体的には、東アフリカの主食である固粥ウガリについて澱粉に着目して検討した 結果、その加工法は風土、環境に合致した合理的なものであることを認めた。これ について報告したい。ウガリの加工特性、調製法を調査し、そのデータに基づいて ウガリ製造機を試作した。この装置の利用と普及、その影響に関して様々な意見が ある。それを紹介し、参加者の意見も併せて伺いたい。また、各種の地酒がアフリ カの様々な地域において製造され、広く親しまれている。澱粉の糖化、それに続く 発酵はいずれの場合もほぼ共通の工程である。糖化酵素源としてはシコクビエ、ソ ルガム等の発芽種子の粉末が用いられている。この地酒製造の糖化工程のみを行い、 発酵を行わずに製造した飲料がトグワである。南タンザニアのムビンガ地域の山岳 地帯ではこのトグワを生活に積極的に利用している。トグワの製造方法、食品栄養 学的評価、社会生活における意義、さらにタンザニア各地域のトグワの特徴と変容 を、風土、文化の影響を考え合わせ、紹介したい。

この研究会は、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科と京都大学東南アジア研究所が、2002年度から共同で遂行している21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」の研究活動の一環です。

アフリカ地域研究会の案内をFAXおよびE-mail でお送りしています。
ご希望の方は下記にお知らせ下さい。

連絡先: 京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL: 075-753-7821 FAX:075-753-7810

E-mail: kanako@jambo.africa.kyoto-u.ac.jp