21世紀COEプログラム研究会
アフリカ地域研究会

日時: 2005年11月17日(木) 15:00〜17:00

場所: 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
(京都市左京区吉田下阿達町46)東棟2階第一セミナー室(207号室)

演題: アフリカ農業における「害虫防除」と「作物保護」

講 師: 足達太郎(東京農業大学国際食料情報学部講師)

要 旨: 
  効率を重視し、作物の増収を至上の課題とする近代的農業の観点からすれば、 アフリカの伝統的農業には害虫防除について見るべき技術はあまりないように見える。 しかし、農耕とはそもそも野生植物を人間の管理下において、気象変化や生物的被害 からまもることから始まったのではなかったか。近代農学の技術体系でもかつて「病 害虫防除」は「作物保護」と同義であったが、それがいつしか作物以外の生物を異物 として排除する技術ととらえられるようになった。アフリカの伝統的な作物栽培様式 をつぶさに見てみると、昆虫や他の生物を排除せずに作物を保護する仕かけがあるこ とがわかる。環境保全や持続可能性といった農業の新たな課題が世界的にさけばれて いる現在、アフリカ農業における作物保護の仕かけから学ぶべきことは多い。この研 究会では、大陸を縦横に移動するサバクバッタやササゲの害虫であるマメノメイガな ど、スケールのことなる害虫の問題について二、三の話題をとりあげ、アフリカ農業 における作物保護について議論したい。

この研究会は、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科と京都大学東南アジア研究所が、2002年度から共同で遂行している21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」の研究活動の一環です。

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連絡先: 京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL: 075-753-7821 FAX:075-753-7810
E-mail: kanakojambo.africa.kyoto-u.ac.jp