研究会
「くぅざん節-中国貴州省に住む苗族にとって最も重要な祖先祭祀」


日時: 2006年10月10日(金) 15:00〜17:00
会場: 京都大学東南アジア研究所 東棟2F E207
発表者: 羅二虎(東南アジア研究所外国人研究員)

 貴州省の黔東南苗族族自治州は、中国において苗族が最も集中する聚居区域の一つである。「くぅざん節」は、この地区の苗族にとって最も重要な伝統祭りの一つであり、同一村落においては、少なくとも12年以上の間を空けて行われるものである。「くぅざん節」の主な目的は、祖先を祭ることであり、祭りの規模はとても大きく、内容は富かつ多種である。通常は6日にわたって行われる。特に最後の日に村をあげて行われる水牛を殺して先祖を祭る行事で、祭りは高潮に達する。
  1950年代前半に中国が「民族改革」が起きた。その時以来、この祭りは取り消され、50年を隔てた近年になってようやく回復した。報告者は、貴州の苗族の一村落の「くぅざん節」の全過程を、現場で調査し、撮影記録を行った。苗族の伝統祭りの文化的な変遷とその変化の状况について考察した。

コーディネーター: 安藤和雄

 
 
 21世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」 HOME