第34号(2006年5月配信)「メルマガ写真館」

「団欒」 山口哲由(アジア地域研究専攻)

中国雲南省北西部のチベットの人びとは、夏のあいだ家畜ととともに村を離れ、標高4000m以上の放牧地でヤクの搾乳をしたり、バターやチーズを作ったりしながら過ごします。ダワさん(写真右)とガマ(写真左)の親子が放牧地パヤン(標高4300m)に来て、もう1カ月がたちました。

夏とはいえ、放牧地の夜は氷点下近くまで冷え込むのですが、山小屋のなかは燃えさかる炎で暖かく、囲炉裏を囲んで食事をしながら様々なことが話されます。今年は雨が多くて大変なこと、でもおかげでマツタケはたくさん採れること、そろそろ放牧地を移動したいけど、ヤクが行方不明なため動けないこと。

村の暮らしでは、マツタケによる現金収入のおかげで、テレビやVCDカラオケとかが一般的なものとなるなかで、ダワさんは「山の方が楽しいよ」と言うのが印象的でした。

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