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大学院アジア・アフリカ地域研究研究科アフリカ地域研究専攻
丸山淳子 更新日:2006年07月06日
 研究課題:
狩猟採集民サンの再定住にともなうポスト狩猟採集社会への移行に関する研究
南部アフリカの狩猟採集民として知られるサンの社会が、開発計画の進行をはじめとする急激な変動のなかで、いかなる過程を経てポスト狩猟採集社会への移行を果たすのかを明らかにすることに努めている。近年南部アフリカでは、多くのサンが、賃金労働の機会や福祉サービスが提供される再定住地(Resettlement site)に集住している。従来、サンは狩猟採集を営みながら、50人前後の小規模な集団に分散して生活しており、このような大規模なコミュニティがサンばかりによって形成されることはほとんどなかった。こうしたかつてない集住状況において、サンの社会関係がいかに再編されるのかを追及することが、現在の研究目的である。再定住地における生業活動、食物などの分配、居住パターンや土地利用、そして政治的代表者の選出や先住民運動などの諸相を検討し、サンのあいだでどのような相互扶助がみられ、また一方でいかなるかたちで差異化が進行しているのか、さらに、そのなかでサンの文化の独自性がいかに保たれているのかを考察することを目指している。
 主な研究業績:
  • 丸山淳子. 2004. 「命をさがす人びと−再定住地の内と外の暮らし」田中二郎, 佐藤俊, 菅原和孝, 太田至編『遊動民―アフリカの原野に生きる』昭和堂, pp.249-267
  • Maruyama, Junko. 2003. The Impacts of Resettlement on Livelihood and Social Relationships among the Central Kalahari San. African Study Monographs 24(4): 223-245.
  • Maruyama, Junko. 2002. Resettlement, Livelihood and Social Relationships among the |Gui and ||Gana in Central Kalahari. Paper presented at the 9th International Conference on Hunting and Gathering Societies.(Edinburgh, Scotland, UK)
  • Maruyama, Junko. 2002. The Human Impact. Cultural Survival Quarterly (U.S.A.). 26(1): 27-28
  • 丸山淳子. 2002. 『ボツワナの計画移住村におけるサンの生業と社会関係』(平成13年度京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士予備論文(修士論文に相当))
  • 丸山淳子. 2000. 「おばちゃんパワーで農村きらきら―女性農業者グループに見る新しい農的世界の創造―」『第10回学生懸賞論文・作文入賞作品集ヤンマー農機株式会社』pp.130 (第10回ヤンマー学生懸賞論文・作文、佳作受賞)
 2002年度10月以降の研究業績:
  • 丸山淳子. 2004. 「命をさがす人びと−再定住地の内と外の暮らし」田中二郎, 佐藤俊, 菅原和孝, 太田至編『遊動民−アフリカの原野に生きる』昭和堂, pp.249-267.
  • Maruyama, Junko. 2003. The Impacts of Resettlement on Livelihood and Social Relationships among the Central Kalahari San. African Study Monographs 24(4): 223-245.