目的

 

ミャンマーは多様な民族が暮らす国として知られている。村落の分布を見ると、いくつかの民族がモザイク状に分布している地域もある。このような地域では民族間での婚姻も少なくないにも関わらず、それぞれの民族が独自性を持ちながら共存しているかのように見える。この民族共存の実態を把握することは、民族共存のありかたについての示唆的な事例となるだろう。また、近年の流通の国際化によって、いくつかの村では輸出産品への関心が高まり、このような地域が大きく発展しつつあり、村の状況も変化しつつある。そこで、生活を支える農林水産資源の生産、利用、流通状況から村の人々の暮らしを見て、村の人々の生活の成り立ちの実態を把握していく。

 

研究組織

 

歴史、地理、農学、動物学、植物学などを専門とするメンバーからなる共同研究グループを組織し、イラワジ管区、ヤカイン州において、総合的農村基礎調査を行っている。SEAMEO-CHAT(東南アジア教育省機構 歴史と伝統研究センター)、歴史研究所(ヤンゴン)、ヤンゴン大学(地理学科、動物学科、植物学科)、農業大学、林業大学をカウンターパートに、京都大学、山口大学、愛媛大学が参加している。

 研究組織は、シニアグループとジュニアグループから編成されている。ミャンマー側の博士課程の学生を中心に組織したジュニアグループにシニアグループが研究を指導しながら共同研究を進めている。フィールドワークを中心に共同研究を進めており、調査地では、それぞれの所属の枠組みにとらわれること無く、メンバー同士が情報交換、意見交換できる状況を作るよう努力している。

 

 

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