Zambia Field Station
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maruyama

■研究テーマ 狩猟採集民サンの再定住にともなう社会再編とポスト狩猟採集社会への移行に関する研究
■調査地(国、地域) ボツワナ共和国ハンツィ・ディストリクト、ンガミランド・ディストリクト、
クウェネン・ディストリクト他
■関心のある分野 狩猟採集民 社会変容 開発計画 先住民
■研究内容
(これまでと現在)
 南部アフリカの狩猟採集民として知られるサン(ブッシュマン)を対象として、開発計画の進行をはじめとする急激な変動のなかで、その社会や文化が再編される過程を追跡するとともに、サン社会の特質の再検討に努めている。サンの約半数が居住するボツワナ共和国を主な調査地とし、フィールドワークによって収集した資料をもとに研究を実施している。
 ボツワナ共和国では、この数十年のあいだに、国内の多くのサンが従来の生活域を離れ、開発政策のもとで設けられた再定住地に居住するようになった。再定住地では賃金労働の機会や福祉サービスが提供され、政府によって区画された居住区に数百人から千人のサンが集住している。従来、サンは狩猟採集を営みながら、50人前後の小規模な集団に分散して生活しており、このような大規模なコミュニティがサンばかりによって形成されることはほとんどなかった。
 こうしたかつてない集住状況において、サンの社会関係がいかに再編されるのかを明らかにすることが、現在の研究目的である。生業活動、食物などの分配、居住パターンや土地の利用、そして政治的代表者の選出などの具体的な場面において、住民のあいだでどのような相互扶助がみられ、また一方でいかなるかたちで差異化が進行しているのかを分析している。
■略歴
1999年 3月 筑波大学第二学群比較文化学類 卒業
1999年 4月 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科入学
2000年 1月 フィールド・ワーク(〜00年3月)
2000年 8月 フィールド・ワーク(〜01年3月)
2001年 5月 フィールド・ワーク(〜01年7月)
2002年 3月 博士予備論文提出
2002年 10月 JICA南アフリカ共和国事務所インターンシップ(〜02年12月)
2003年 2月 フィールド・ワーク(〜03年3月)
2003年 10月 フィールド・ワーク(〜04年3月)
2004年 4月 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ 設立発起人/副理事
2004年 10月 国立民族学博物館共同研究員『「先住民」とはだれか?−先住民族イデオロギーの潜勢的/顕在的形態とその社会歴史的背景に関する研究』
2005年 3月 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程単位取得退学
2005年 4月 日本学術振興会特別研究員(PD)/京都大学大学院人間・環境学研究科
2005年 8月 フィールド・ワーク(〜05年11月)
現在に至る
■業績 【論文】
  1. 丸山淳子(2004)「命をさがす人びと−再定住地の内と外の暮らし」田中二郎・佐藤俊・菅原和孝・太田至編『遊動民_アフリカの原野に生きる』 昭和堂 pp.249-267

  2. Junko Maruyama (2003) "The Impacts of Resettlement on Livelihood and Social Relationships among the Central Kalahari San" African Study Monographs 24-4, pp.223-245

  3. Junko Maruyama (2002) "The Human Impact" Cultural Survival Quarterly (U.S.A.) 26-1 pp.27-28

  4. 丸山淳子(2000)「おばちゃんパワーで農村きらきら_女性農業者グループに見る新しい農的世界の創造_」 『第10回学生懸賞論文・作文入賞作品集 ヤンマー農機株式会社』pp.130 (第10回ヤンマー学生懸賞論文・作文、佳作受賞)

【学会などにおける口頭発表】
  1. 丸山淳子「ボツワナの再定住地における狩猟採集民サンの居住地選択」
    『ワークショップ “土地”から展望する南部アフリカー自然を生き抜く・変化と向き合うー』21 世紀COEプログラム「世界を先導する総合的地域研究拠点の形成」ザンビア・フィールドステーション/南部アフリカ研究会/日本アフリカ学会関東支部共催 2006年2月18日 東京外国語大学

  2. 丸山淳子「開発政策と先住民運動のはざまで:再定住地に暮らすセントラル・カラハリ・サンの生活から」
    国立民族学博物館共同研究会『「先住民」とはだれか?−先住民族イデオロギーの潜勢的/顕在的形態とその社会歴史的背景に関する研究』 東京外国語大学 2006年1月14日

  3. 丸山淳子「南部アフリカ狩猟採集民サンの再定住にともなう社会関係の再編−「ヘッドマン」の選出過程に注目して−」日本アフリカ学会第42回学術大会 東京外国語大学 2005年5月28日

  4. 丸山淳子「『人類学者』と『ブッシュマン』」
    第3回ワークショップ「人類の幸福に資する社会調査」「多文化と幸せ」関西学院大学2004年12月6日

  5. 丸山淳子「『行い』をみること:再定住地で暮らす狩猟採集民サンの生活再編の過程」
    21COE京都ワークショップ 京都大学 2004年10月31日

  6. Junko Maruyama "Resettlement, Livelihood and Social Relationships among the /Gui and //Gana in Central Kalahari" 9th International Conference on Hunting and Gathering Societies, Edinburgh, Scotland, UK 2002年9月10日

  7. 丸山淳子「再定住後のグイ/ガナ・サンの社会関係_居住様式と食物分配の分析から_」
    日本アフリカ学会第39回学術大会 東北大学 2002年5月25日

  8. 丸山淳子「ボツワナの計画移住村におけるサンの生業と居住様式の再編成」
    生態人類学会第7回 静岡 御殿場市 2002年3月24日

  9. 丸山淳子「ボツワナの計画移住村におけるサンの生業と社会関係」
    日本民族学会近畿支部例会 大阪大学 2002年3月9日

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