(3) 北インドのウッタラーンチャル州テーリー周辺では、テーリー・ダム反対運動に関する調査を行った(2006年7月中旬〜8月上旬、9月中旬〜下旬)。そこでは、運動への民衆の動員に際して、第一にバフグナのガンディー主義思想とそれにもとづく生き方に共鳴する「中間的指導者」たちの貢献が大きかったこと、第二に歌や噂などのオーラルなコミュニケーション手段が重要だったことが明らかになった。
南インドのタミル・ナードゥ州ナーガパッティナム周辺とマドゥライ周辺では、南インドを代表するガンディー主義者ジャガンナータン夫妻の活動についての調査を行った(2006年8月中旬〜下旬)。そこでは、ガンディー主義者が社会運動を組織する際の共通の論理の解明に向けた資料を集めることができた。