2005年
11月号

  11月17日に開催された第32回本部執行会議では、まず、新しい事務局のスタッフとして11月から勤務している前田智子さんの紹介がありました。前田さんの主な役割は、国際シンポジウムの補助ですが、来年2月までは、現在、産休をとっている非常勤職員の代理としての役割を努めてもらうことになっています。つぎに、本年度予算の執行状況の報告がありました。各部会の予算執行状況を踏まえて、早急に執行計画を検討し、必要がある場合には予算計画の見直しをおこなうことが合意されました。また、昨年度におこなった京都ワークショップ「フィールドワークから紡ぎだす―発見と分析のプロセス」の成果出版の進捗状況と出版助成に関する報告がありました。

  11月23日、24日にバンコクで開催される「京都大学国際シンポジウム=Coexisting with Nature in a Glocalizing World」を1週間後に控えて、実行委員会の竹田助教授から準備状況の報告がありました。ウェブサイト上での参加登録も着々と進み、当日は150名近くの参加者が見込まれるということです。シンポジウム後の報告に備えて、あらかじめ写真撮影などを含めた記録係を配置すること、また、シンポジウム及びスタディ・ツアーに参加する学生には、地域間比較という観点から報告書の提出を求めることも確認されました。

  最終年度に予定している国際シンポジウムについては、タイトルを「総合的地域研究の発展と課題:地球・地域・人間の共生をめざして」(英語タイトルは“Developments and Prospects of Integrated Area Studies: In the Path of Human-Nature Coexistence in a Glocalizing World”)とすることが了承されました。シンポジウムのセッション構成等についてはこれまでに報告された通りですが、今回あらたに、この企画の一部として、「映像記録のセッション」や、専門分野・地域により深くかかわるテーマについて、いくつかの「サテライト・セッション(仮称)」を設けることが合意され、近日中に、それに対する希望を募ることになりました。さらにシンポジウム及びサテライト・セッション(仮称)の成果については、「アジア・アフリカ地域研究」の特別号や、ASAFASの「Occasional papers」などの既存のパネルを利用して公表に努めることが提案され、そのための具体案についてさらに検討することになりました。最後に、これらのすべてに必要な予算額が示されましたが、これについては今後、外部資金の獲得等によって、プログラム本体による負担が過重にならないように努めることになりました。

  広報部会からは、HPの更新状況についての報告と、残された部会の予算を、広報関係の機器の購入と、英文HPの充実化のために使いたいとの報告がありました。また今後、フィールド・ステーションのHP作成とそれらの英文化を重点的にすすめるとのことでした。

  審議事項では、成果等刊行部会から残された予算の使い道について、1件の博士論文の印刷費用を助成すること、今後の出版計画については残された期間が短いことを考慮して柔軟に対応することが提案され、了承されました。最終年度には多数の報告書の出版が期待されることから、これらについても可能な範囲で助成を考えることが確認されました。さらに、12月中旬にタンザニアで開催される「東アフリカ国際ワークショップについては、当初の申請額を減額した上、助成することが承認されました。

  最後に、京大本部からきたポストCOEプログラムに関するアンケート調査の件について諮られ、本拠点としては、「現COEプログラムを継承・発展させるようなプログラムを考えていきたい」との回答を寄せることが合意されました。(文責=市川)

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