2006年
3月号

  3月16日に行われた執行会議はあいにくの雨天のうえ、海外出張中のメンバーが多く、いつもより少人数でおこなわれました。会議ではまず、各部会の予算執行計画がほぼ完了する見込みとの報告があり、また、事務局予算の残額で製本に用いる裁断機の購入が承認されました。つぎに、平成18年度の交付申請書提出の報告があり、同時に、今年度で定年退職する山田勇教授、及び他大学に転出する長津一史助手の辞退が報告されました。来年度の予算は、今年度よりさらに約1割減額されたうえ、最終年度の国際シンポジウムとサテライト・ワークショップ、それに大学院生の研究成果である論文集と最終報告書の出版等の経費が必要なため、きわめて苦しい予算運営を強いられることになりそうです。FS部門からは、アフリカ関係のCOE研究員の公募がはじまったこと、長津助手に代わるマレーシアFSの新代表にCSEASの石川登助教授が就任することが報告されました。

  各部門などからは、最終年度にむけた企画が披露されました。まず、FS部門からは海外FSでのワークショップ開催の計画、そして11月の国際シンポジウムの際に各FSの活動についてのポスター発表の計画などについての説明がありました。統合情報化部門のネットワーク部会からは、これまでに作成した各種データベースとGIS関係の成果とそれらの活用法、地域研究における情報学的手法の展開などをテーマにしたワークショップの企画についての報告がありました。さらに、国際シンポジウム実行委員長の太田教授からは、11月に予定している国際シンポジウムの日程と各セッションの構成と参加者、スケジュールについての確認があったほか、先に暫定的に決めておいたシンポジウムのタイトルを“Crossing Disciplinary Boundaries and Re-visioning Areas Studies: Perspectives from Asia and Africa”に変更したいとの申し出があり、承認されました。シンポジウムの前後に開催するサテライト・ワークショップの企画を大学院生、若手研究者から募集をしたところ、合計9件の応募があったということです。大学院生から積極的な参加の意志が表明されたことはまことに喜ばしいかぎりですが、これらすべてを企画どおりに実施すると合計7日の会議期間を要することになり、運営上も大変な負担になります。実行委員会での調整の結果、各ワークショップの時間を短縮して、シンポジウムと合わせて5日間ですべてを行うことになりました。詳しい内容については、4月初めにHPでの掲載を目指して準備中とのことです。今後は関係教員と共に、大学院生の積極性を活かしつつ、このシンポジウム及びワークショップを充実したものにする努力をしていきたいと思っています。

  議題では、平成18年度の学生派遣について諮られました。合計28名の派遣候補者と派遣計画が承認されましたが、最終年度であることと、予算削減の影響で学生派遣予算がかなり縮小されることになりました。不足分を他の財源によって補うことを検討する必要がありそうです。また、来年度に任用するエチオピアFS関係の業務を担当するCOE研究員の募集について諮られました。さらに拠点リーダーからは、最終年度の報告書作成に向けて各部門、部会で、データの整理や提示法の検討に入って欲しいとの要請がありました。報告書は和文をベースにして、英文のサマリーをつけてはどうかという提案があり、この線に沿って6月ないし7月に、各部会からおよその構成についての素案をだして検討することになりました。  (文責=市川)

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