2006年
5月号

  本年度に入ってから2回目の執行会議は梅雨入りを思わせるような雨の中、5月18日に開催されました。まず、本プログラムの成果として出版が企画されている大学院生の論文集について、「アジア・アフリカ地域研究」の編集長であり、また本プログラムの事務局長でもある杉島教授から報告がありました。大学院生からの寄稿を募ったところ、予想を上回る数(33名)の希望が寄せられたということです。編集委員会ではすでに、暫定的な査読候補者が選出され、原稿の締め切り(7月末)から査読(8月末)を経て出版(来年3月)に至るまでのスケジュールが承認されています。出版に至るまでにはさまざまな苦労が予想されますが、本プログラムでは、この論文集を重要な成果のひとつと位置づけており、出版を積極的に推進していきたいと考えています。

  ネットワーク部会の木村助教授からは、これまでの活動のまとめとして「ネットワーク型地域研究の成果と展望」と題するワークショップの企画についての報告がありました。9月29日(金)に予定されているこのワークショップでは、地域研究情報データベースや植物利用データベースなど、本プログラムによってすすめられてきた活動に関する発表のほかに、別室を使ってこれらのデータベースのディスプレイやビデオ・コンファレンスなどがおこなわれるということです。

  11月に予定されている京都シンポについて、実行委員会の太田教授および高田助手から進捗状況の報告がありました。今月はじめに締め切ったポスター・セッションには32件の応募があり、これにFSの活動を紹介するポスターを加えると当初予定の40件を上回ること、そしてこれらの発表のアブストラクトおよびプロシーディングス原稿の締め切りをそれぞれ7月末および8月末とすることなどが説明されました。あわせて、このシンポジウムに関する英文および和文のHPが公開されたこと、また今後は随時、情報を追加していくことが報告されました。

  広報部会の水野助教授からはHPの更新状況についての報告とHP掲載原稿についての催促がありました。我々のプログラムでは、活動内容を伝える広報誌などは出版せず、プログラムの実質的な広報機能はHPが果たしていますので、HPの充実には今後も一層の力を注いでいきたいと考えています。このほか、研究成果等推進部会の小杉教授からは、本年度の出版助成についての案内がありました。

  21世紀COEプログラムの後継プロジェクトについて、最近、大学本部を通して情報が伝えられました。詳細は未定とのことですが、早ければ年内にも公募が始まる由。それに向けて大学本部でも各部局の意向調査を早々に始めるということです。後継プロジェクトがどのようなものであるにせよ、それに採択されるためには本プログラムの成果が問われることは間違いないので、残された期間の活動に一層努力するとともに、本プログラムのまとめに取りかかる必要があるでしょう。

  議題では、まず、21世紀COE研究員の人事について諮られました。アフリカ部会のエチオピアFS関連の業務にあたるCOE研究員として、アジア・アフリカ地域研究科の西真如さんが8月1日付けで就任することになりました。つぎに、18年度のアフリカ部会の学生海外派遣について、4月段階での科研費などの外部資金の採択状況から派遣計画の一部を見直すことが提案され、承認されました。最後に、本プログラムの最終年度報告書の作成に向けての意見交換が行われ、暫定的な構成案と各章の担当がきめられました。(文責=市川)

「執行会議だより」 バックナンバー