:: 平成18年度 フィールド・ステーション年次報告 | |||||
マレーシア | |||||
(1)概要: | |||||
◆電子資料作成
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(2)フィールド・ステーションの利用: | |||||
◆ASAFAS大学院生の加藤優子(平成12年度入学)、内藤大輔(平成15年度入学)が、研究活動、資料作成のためにフィールド・ステーションを利用しました。 加藤優子は、2005年度に続き「マレーシアの新興住宅地に生きる――マレー女性の生活史と開発、ジェンダー」をテーマとして、スランゴル州カジャンのタマン(新興住宅地)におけるマレー人女性の生活史に焦点をおいた臨地調査を実施しました。2007年1月に帰国し、現在は同テーマで博士論文を執筆中です。内藤大輔は、昨年の21世紀COEプログラムによる派遣に続き、2007年7月から12月まで別資金によりサバ州キナバタガン河上流のオラン・スンガイ集落において「オラン・スンガイの生態知識とその持続的資源利用への適用」に関する臨地調査を実施しました。今後は、同テーマについて補足調査を実施したうえで、博士論文を執筆する予定です。なお、河野元子(平成11年度入学)は、2004年度末で21世紀COEプログラムによるトレンガヌ州での調査を終了し、帰国しました。現在は、「マレーシアにおける開発政策再考――トレンガヌ周辺社会の視点から」をテーマとして博士論文を執筆中です。 |
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(3)フィールド・ステーションの整備・カウンターパートとの研究打ち合わせ: | |||||
◆2006年9月5〜11日に研究協力者の長津一史(東洋大学社会学部)がバンギFSを訪問し、ATMA所長のShamsul教授およびマレーシア国民大学人文社会研究科のJunaenah 准教授とともに、上記院生によるFSの使用状況を確認するとともに、FSのコンピュータ機器等の点検整備をおこないました。 | |||||
(4)臨地教育: | |||||
◆上記期間中、長津および加藤、内藤は、ATMA所長のShamsul教授とともに、新経済政策期の周縁的ブミプトラ社会を対象とした開発政策とその基盤となる行政・政治システム、および同テーマに関連する公的資料収集の仕方について討議しました。 ◆また長津と加藤は、ヌグリ・スンビラン州ニライに居住するサバ州出身の都市就労者を対象として、出産慣行の持続と変化に関する聞き取り調査をおこないました。 |
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(5)その他の調査: | |||||
◆長津は、サバ州を基点とするサマ人の移動・交流圏の歴史的持続と断絶を明らかにすることを目的の一つとし、2006年8月にはインドネシア北スラウェシ州、ゴロンタロ州、東ジャワ州沖合において、12月にはインドネシア南スラウェシ州においてサマ人集落の形成史に関する調査を実施しました。また、上記9月5〜11日には、ヌグリ・スンビラン州ニライ、スランゴル州カジャン、クラン三地域のサマ人都市就労者を対象として、職業選択のパターンと移動・移住の系譜の相関性に関する予備調査をおこないました。 | |||||
(6)フィールド・ステーション研究会: | |||||
◆長津は2007年1月5〜6日にもバンギFSを訪問し、加藤優子とともにJunaenah 准教授と研究成果交換会の開催に関する打合せをおこないました。この打合せにより、2007年度中にマレーシア国民大学人文社会研究科の若手研究者とASAFAS院生を主な発表者とする研究成果交換会を実施することを決めました。共通テーマは「マレーシア周辺世界における開発の経験と新経済政策の意味」とする予定です。 ◆なお、2006年3月にバンギFSとマレーシア国民大学・環境・開発研究所(Institute for Environment and Development)が共催した国際シンポジウム“Indigenous Communities: Voices towards Sustainability”については、加藤優子が報告書をまとめたので参照して下さい(添付資料1)。 |
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(7) 21世紀COEプログラム国際シンポジウムにおける活動概略の配布 : | |||||
◆21世紀COEプログラム国際シンポジウム「総合的地域研究の新地平:アジア・アフリカからディシプリンを架橋する」(2006年11月9〜13日)において、長津と河野はバンギFSに関するポスター報告をおこないました。この際、ポスター掲示にくわえ、バンギFSのこれまでの活動のアブストラクトを配布しました(添付資料2)。 | |||||
(8) 業績 : | |||||
◆論文など
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>> 添付資料1(PDF形式) >> 添付資料2(PDF形式) |
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>> 平成18年度教員・若手研究者の報告 >> 平成18年度大学院生の報告 |
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平成18年度 フィールド・ステーション年次報告 |